ソコヂカラは「言葉の力」で発揮される

最終更新: 3月25日


いつでも人を救ってくれるのは、「言葉」


そして、“ソコヂカラ”を出させてくれるのも「言葉」


子供達に、

まわりの人達に、

その人がその時に求めている言葉を

“ポンっ”と目の前に置いてあげられていますか?


今日は、

私をワールドカップ出場へ持ち上げてくれた、

信頼するオーストリアのコーチがくれた言葉と、


「ちゃんと笑ってますか?」のあの有名な言葉を送った、

元バレーボール 日本代表の木村沙織さんのお母さんの言葉を紹介します。



子供達が飛躍的に伸び続け、幸せになれる

声がけに役に立てばいいな、と思います。



まず私のストーリーを。


大学卒業後、

ヨーロッパに拠点を移し、地元チームの練習に入れてもらいながら

スキークロス選手として私が活動していた時の話。


ワールドカップ出場ポイントを獲得するため、

ヨーロッパ中をレンタカーで1人駆け巡り、

シーズン4ヶ月、レース転戦をしていた時期がありました。


専属のコーチもスタッフも、仲間さえもいなくて、本当に1人。


レースまでの練習のスケジュールを自分で組み、

滞在はどこにするか、

遠征中のレースの合間、どこで練習するか、

距離を考えてホームに戻るか、どこか違う場所で確保するか。


1から全てを考えて動かないといけない状況で、レースを転戦していました。


本来はコーチが参加するレースミーティングでも、

私しかいないので自ら行き、

その合間にレースの板を仕上げ、

体のケアのためにコンディショントレーニングをして、


トレーニングラン(レース前日に実際のコースで練習ができるもの)

の自分のビデオは撮ってもらう人がいないので

ヘッドカメラと、他の選手を自ら撮影したもので、

翌日のレースのイメージをつくる。


そしてレースが終わったら次の会場へ1人で数百kmもの運転移動。



そして、また戦う。


そんな状況で戦っていたため、早くもシーズン中盤で、

体も心もへとへとになりました。


でも、弱音をはいている暇もなく、


「頑張らなきゃ、頑張らなきゃ、ここで頑張ってポイントをとらなきゃ。」

と1人で抱え込み、


「根性だけは誰にも負けない!」

と、自分に言い聞かせ、

それが正しい道と思い込んでいた時がありました。


半分正しく、半分間違いだったと今は思うのですが、



ホームのチームに戻った時、

とっても信頼しているコーチから、


「Chiya, look up the blue sky, and the amazing mountains.

You might be alone, but they are always with you.

Open your mind and free your energy.

Enjoy skiing, enjoy your races, and enjoy your life, my happy girl!!」

(チヤ、この青空を見て。この壮大な山たちを見て。

あなたは一人かもしれないけど、いつでも彼らがあなたと一緒にいるよ。

心を解き放って、力を爆発させなさい。

スキーを楽しんで、レースを楽しんで、あなたの人生を楽しみなさい。my happy girl!)


と、笑いながら、ハグしながら言われました。


相当険しい顔をしていたんだと思います。



本来、私はスキーが大好きで、

得にアルペンスキーを諦めて、

スキークロス選手として復帰した後は、

再びスキーができる喜びと、またオリンピックを目指せる楽しさと

ヨーロッパのザクザクした鋭い山の中でスキーができる幸せを

思い切り楽しんでいる選手でした。


吐くようなトレーニングも、

「つらーい!やばーい!」とゲラゲラ笑ってできる選手でした。

わざとそうしていた部分もありますが(現実逃避して追い込む技)


そんな私を知っていたコーチは、

言葉の力で、本来の私の居場所を指し示してくれました。


スキーを楽しむ心を持って、そのためのトレーニング、そのための転戦。

勝つ為にスキーをしているんじゃなくて、その先の頂が見たいから、

その世界の先を見たいから。


それが私の原動力だったのに、目の前のものに縛られすぎて

心が窮屈になっていました。


コーチの言葉をもらい、

「そうだった!」と目が覚め、

またレース転戦に戻りました。


そして、翌年にはなんとかワールドカップ出場ポイントを得て、

世界で戦う目標を1つ叶えられました。


このコーチはジュニア育成のコーチで、

世界中から小学生〜大学生くらいの選手達が集まっているチームのコーチ。

中にはオリンピック選手になった子供達もいて、

みんな本当に楽しそうに練習を真剣に頑張り、

レースを楽しんで、表彰台でbig smileを見せています。


このコーチは選手達に声をかけるとき、口癖があります。

それは、

「my champ!」「my happy girl」「my Chiya」

と、必ず「my」をつけて選手達を呼ぶのです。


1人の人として話をしてもらえている。

1人の選手として認められている。


と、myをつけてもらえるだけで、

ドスンと自分自身の心に重みが出て、地に足がつく感じになるのです。

そしてエネルギーが湧いてくる。

そんな声がけをしてくれるコーチに出会えて本当にラッキーだったな、と思います。


そして英語ができることで、国境を超え、色んな国の人から

たくさんの応援をもらってきました。

このコーチとも、英語ができたからこそ、

人生を変えてしまうようなコミュニケーションがとれたのだと思います。

言葉の力は計り知れません。



そして、コーチではなく、一番近いお母さんからの言葉。


「ちゃんと笑っていますか?」


CMにもなった元バレーボール 日本代表の木村沙織さんのお母さんの有名な言葉です。


ロンドン五輪で銅メダルを獲得した後、移籍したトルコ。

バレーボール が盛んなトルコは、世界各国からトップ選手が集結し、

木村選手レベルでもベンチを温めることが多かったようです。


トルコ語もわからない、試合に常に出場できるわけではない、

という辛い状況下でも、あの笑顔を絶やさなかったそう。


しかし、その表情を見た木村選手のお母さんは、

『確かに、「苦しい時でも笑っていれば、前向きになれる」と言い続けてきたが、

今の沙織は“作り笑顔”で苦しい状況を隠しているようにしか見えなかった』


だから、“ちゃんと笑っていますか”と手紙に書いたそうです。

心から笑える環境を自ら切り開いて欲しい、という願いを込めて。


2年間のトルコ在籍で、頼もしく成長した木村選手はリオ五輪で主将になり、

日本史上初の五輪4大会連続出場を果たしました。


いつも子供達を観察し、心の目で見守っているからこそ出てくる言葉。


そして必要な時に、必要な場所で

“ポンっと”その言葉を必要な人の目の前に置いてあげられる。

そんな素晴らしい人に、私もなりたい。と心から思います。

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